iGEM Chibaについて
参加している学生さんに報告して頂きました。H22.11月
 

私たちのiGEM活動について

私たちはiGEMという生物版国際生物ロボコンへの出場を目指して日々活動しています。大会の内容は生物工学の技術を駆使して生物の振る舞いをコントロールし、その機能性やデザイン性を競うというものです。私たちの活動内容を紹介すると、日中はディスカッションや実験が主ですが、夜は計画を練ったり、大会本部(ボストン)から届く課題について、皆でWeb会議をしたりしています。大会のルールとして、自分たちの実験内容をリアルにWiki(活動記録ページ)にアップすることが要求されているので、英語を読み書きする機会も多く、ちょっとたいへんです。iGEMではデザインしたものの新しさ、斬新さ、完成度を評価されます。それに応えるような作品は、ただ実験をしているだけで作れるモノではありません。実験台で試薬を混ぜている時間よりも、顔をつきあわせて議論する時間がずっと多いのが、私たちの活動の特徴です。チーム内だけでなく、他の大学のiGEMチームとの情報交換も頻繁におこない、お互いにテーマの進展を助け合うのも、この活動の楽しいところです。また実験については、遺伝子組み換えから、菌類の培養、μモルオーダーの試薬の調整など、学生実験では味わえないような内容が多くあり、さらに実験手順も先輩方のアドバイスの下、自分たちで考えます。iGEM活動を通して、”研究活動”とはいったいどういうものなのかを、学部生のうちに体で感じることができます。これはもちろん生物分野の配属先に限ったことではありません。実際にiGEMを経験した私たちの先輩方たちも、様々な研究室の配属先でこのiGEMでの経験を活かし多方面で活躍されています。

実験報告の内容を世話人先輩(iGEM経験者)とディスカッション



実験風景:自分たちで作った遺伝子回路(仲間から情報を受け取り、蛍光タンパク質を合成する)を導入した大腸菌細胞の機能をチェック中

プロジェクト内容について 

30分後、1時間後、12時間後・・・。セットした時間に自動的にスイッチが入る「タイマー」は、電子機器などには欠かすことのできない基本機能のひとつです;どんなに有用な機能も必要な時に起動してくれなければ意味がありません。

一方で生物は物質合成や分解、化学通信および物質関知など電子機器に負けないような有益な機能を持っています。これらの機能を自由にタイマー起動するしくみ作りは大変重要であり、世界中の生物工学者が関心を寄せる重要テーマのひとつです。

私たちが2008年から継続して取り組んでいるのは、細菌どうしの化学通信機構を利用した、「集団で発揮する」タイマー機能です。このタイマーでは、「送信機細胞」がつくるシグナル分子を「受信機細胞」が感知して色変化を起こします。シグナル分子がじわじわと増えていき、ついに受信細胞が感じる濃度に達した時、色変化が起きます。この蓄積にかかる時間がタイマー時間となるわけです。

私たちは、細胞膜を自由に通過できる分子(アシル化ホモセリンラクトン群)をシグナル分子として用いることで、系内の何万もの細胞に「感じている時間」を共有させることができるように工夫をしました。こうして、細胞集団がばらばらに光り始めるのではなく、同時に、一糸乱れずアクションを起こすことができます。この「時間合わせ」機能を内蔵する新しいタイマー細胞を幾つも作ることが今年の目的です。私たちはこのタイマーを使ってアニメーションの作成にも挑戦します。


一番星みつけた:緑色の粒ひとつひとつが,化学物質を検出し緑に光る「センサバクテリア」細胞の集団(コロニ)。センサ感度が違えば,コロニの緑色蛍光の強さが変わる。
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